【2026年3月上場】537Aとは?NZAM全世界株式ETFの特徴・2559との違いを解説

投資

※本ブログの情報は、特定の金融商品への勧誘を目的としたものではありません。投資の最終判断は自己責任で行ってください。

2026年3月19日、農林中金全共連アセットマネジメント(NZAM)から全世界株式に連動する新しいETF「537A」が東証に上場しました。

「オルカンのETF版がもう一つ増えたの?」「既存の2559(MAXIS全世界株式)と何が違うの?」と思った方も多いのではないでしょうか。

今回は537Aの基本情報から、既存の全世界株ETF「2559」との比較、そして個人投資家が知っておくべき注意点まで整理していきます!

537Aとは

537Aの正式名称は「NZAM 上場投信 全世界株式(MSCI ACWI)(為替ヘッジなし)」です。運用会社は農林中金全共連アセットマネジメント(NZAM)で、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)への連動を目指します。

MSCI ACWIは、日本を含む先進国と新興国の大型・中型株で構成される代表的な全世界株式指数です。eMAXIS Slimオルカンなどでおなじみの同じMSCI ACWI系の全世界株指数に連動するETFということになります。

基本情報を表にまとめてみました。

項目内容
銘柄コード537A
正式名称NZAM 上場投信 全世界株式(MSCI ACWI)(為替ヘッジなし)
連動指数MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
信託報酬年0.0858%(税込)以内
売買単位1口単位
当初元本1口あたり1,000円
決算(分配金支払基準日)毎年4月15日・10月15日(年2回)
上場日2026年3月19日
運用会社農林中金全共連アセットマネジメント
NISA成長投資枠 対象

詳しい商品情報は東証マネ部!の537A紹介ページでご確認いただけます。

NZAMが10本同時上場

実は537Aは単体で上場したわけではありません。NZAMは今回、10本のETFを一気に同時上場させています。S&P500やNASDAQ100、DAX、先進国株式、高配当株、REIT、債券といった主要アセットクラスを幅広くカバーするラインナップです。

NZAMはこの10本を「ポートフォリオのビルディング・ブロック(部品)」と位置づけており、投資家が必要なパーツを組み合わせてポートフォリオを構築できる環境を目指しているとのことです。

農林中金アセットは数年前からETF市場への参入を加速させており、今回の10本追加で合計24銘柄のラインナップとなります。

2559(MAXIS全世界株式)との比較

「全世界株式×MSCI ACWI×東証ETF」という同じカテゴリには、すでに三菱UFJアセットマネジメントが運用する2559(MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信)が存在します。

両者の違いを比較してみましょう。

537A(NZAM)2559(MAXIS)
連動指数MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、当社円換算ベース)MSCI All Country World Index(円換算値)
信託報酬(税込)0.0858%以内0.0858%
売買単位1口1口
最低投資金額の目安上場時基準額1,000円(※市場価格は変動)約26,000円前後
決算回数年2回(4月・10月)年2回(6月・12月)
運用会社農林中金全共連AM三菱UFJ AM
上場日2026年3月19日2020年1月9日
運用実績なし(新規上場)約6年

信託報酬はどちらも0.0858%(税込)で同水準です。ここに差はありません。

注目すべきは最低投資金額の違いです。537Aは上場時の基準額が1口1,000円と小口で設計されています。実際の買付価格は市場価格によって変動しますが(上場初日の市場価格は1,199円でした)、2559の約26,000円と比べると大幅に低いハードルで全世界株式ETFに投資できます。少額から始めたい方や、細かい金額調整をしたい方にはメリットが大きいでしょう。

一方で、決算月が異なる点にも注目です。2559が6月・12月なのに対し、537Aは4月・10月。両方を持つことで年4回の分配タイミングに分散できるという使い方も考えられます。

537Aのメリット

537Aの主なメリットを整理すると、以下の3つです。

①上場時基準額が1口1,000円で始めやすい

537Aは上場時の基準額が1口1,000円と小口で設計されたETFです。実際の買付価格は市場価格によって変動しますが、2559より少額で始めやすい点は魅力です。ETFはそもそも最低投資金額がネックになりやすい商品なので、この点は537Aの明確な強みと言えます。

②信託報酬は東証上場の全世界株式ETFでは最安水準

信託報酬0.0858%(税込)は、東証上場の全世界株式ETFとしては2559と並んで最安水準です。なお、投資信託のeMAXIS Slimオルカン(年0.05775%以内)と比べるとETFの方がやや高いので、コスト最優先の方はその点も比較検討してみてください。

長期投資においてコストの低さは非常に重要なので、低コストで全世界株式にETFで投資したい方にとっては有力な選択肢になります。

③NISA成長投資枠に対応

NISAの成長投資枠で購入できます。非課税で全世界株式を保有できるのは大きなメリットです。ただし、つみたて投資枠での購入については現時点で対応していないため、つみたて投資枠で全世界株式に投資したい方はeMAXIS Slimオルカンなどの投資信託を検討してみてください。

537Aの注意点・リスク

魅力的なETFではありますが、注意すべき点もいくつかあります。

①運用実績がゼロ

537Aは2026年3月19日に上場したばかりのETFです。実際の運用がスタートしてみないと、指数との乖離(トラッキングエラー)がどの程度になるかは分かりません。信託報酬が同じでも、運用の精度によってリターンに差が出ることはETFではよくある話です。

②流動性の不透明さ

上場初日(3月19日)の出来高を見ると、537Aは578口、2559は21,836口でした。既存のNZAM-ETFの中にも純資産額や出来高が伸び悩んでいる銘柄があり、上場初日時点では537Aの流動性は2559に大きく見劣りしている状況です。

ETFは流動性が低いと売買時にスプレッド(売値と買値の差)が広がりやすく、投資家にとって不利になる可能性があります。マーケットメイク制度があるため極端に売買できないという事態にはなりにくいですが、2559と比べると流動性面では見劣りする可能性は考慮しておくべきでしょう。

③繰上償還のリスク

純資産総額が一定水準を下回ると、繰上償還(運用の打ち切り)になる可能性もゼロではありません。全世界株式という王道のアセットクラスであれば可能性は低いと考えられますが、上場直後のETFであることは意識しておきたいところです。

537Aが向いている人

ここまでの内容を踏まえて、537Aが向いている人を整理します。

①少額から全世界株式ETFを始めたい人

1口あたりの基準額が1,000円と小口設計なので、ETFとしては非常に買いやすい水準です。「ETFに興味はあるけど、1口数万円は高い」と感じていた方にはぴったりです。

②2559を持っていて分配金の時期を分散したい人

2559の決算が6月・12月、537Aが4月・10月なので、両方を持てば年4回の分配タイミングになります。分配金を定期的に受け取りたい方にはメリットがあります。

③ポートフォリオの一部として全世界株式のETFを組み込みたい人

NZAMが提唱する「ビルディング・ブロック」の考え方に共感できる方であれば、同じNZAMシリーズで債券ETFやREIT ETFと組み合わせて使うのも一つの手です。

eMAXIS Slimオルカンとの使い分け

「全世界株式ならeMAXIS Slimオルカン(投資信託)でいいのでは?」という声もあると思います。もちろんそれも正しい選択です。

投資信託のオルカンは自動積立・自動再投資ができ、つみたて投資枠でも使えるので、手間をかけずに長期積立をしたい方には投資信託の方が向いています。信託報酬もeMAXIS Slimオルカンの方がさらに低い水準です。

一方で、537AのようなETFはリアルタイムで売買できる、分配金を直接受け取れるといったメリットがあります。また、一部の海外資産ETFでは二重課税調整(外国税額控除)の対象となる場合がありますが、対象可否は商品ごとに異なり、NISA口座で保有する場合は対象外です(JPX 二重課税調整について)。537Aが対象となるかは上場後の情報をご確認ください。

このあたりは以前の記事(FANG+からメガ10への切り替え)でも触れましたが、「何を重視するか」で最適な商品は変わります。

まとめ

最後に、537Aについてのポイントと個人投資家が取るべきアクションを整理します。

①537Aは全世界株式(MSCI ACWI)に連動するETFで、信託報酬0.0858%は東証上場の全世界株式ETFでは最安水準

②上場時基準額は1口1,000円。2559より少額から始めやすい設計

③ただし2026年3月19日に上場したばかりで運用実績・流動性は未知数。すぐに全力投資するのは早い

具体的に取るべきアクションは以下の3つです。

1. まずは数週間〜数ヶ月、出来高やスプレッドの推移を観察する

上場直後はスプレッドが安定しないことがあります。焦らず、取引の板情報や出来高をチェックしてから判断しても遅くありません。

2. すでに2559やeMAXIS Slimオルカンを積み立てている人は無理に乗り換えない

537Aが登場したからといって既存の全世界株式ファンドが劣るわけではありません。信託報酬は同水準ですし、2559にはすでに運用実績と流動性があります。

3. 少額から試してみたい方は「まず1口買ってみる」のもアリ

1口1,000円台から買えるので、お試しで1口だけ購入してETF投資の感覚をつかむのは良い入り口になると思います。NISAの成長投資枠を使えば非課税で保有できます。

投資は焦らず、自分のペースで。「全世界に低コストで投資できる選択肢が増えた」という事実をまずはポジティブに捉えて、じっくり判断していきましょう!

よくある質問

Q. 537Aと2559はどっちがいいの?

A. 連動指数と信託報酬はほぼ同じです。2559は6年以上の実績と流動性がある一方、537Aは少額投資が可能。「実績の安心感」か「少額投資の手軽さ」かで選ぶのが良いでしょう。

Q. 537AはNISAのつみたて投資枠で使える?

A. 2026年3月時点で、東証マネ部の公開一覧にはつみたて投資枠の対象として掲載されていません。つみたて投資枠で全世界株式に投資したい場合は、eMAXIS Slimオルカンなどの投資信託が選択肢になります。

Q. 分配金はいつもらえる?

A. 決算は年2回(4月15日・10月15日)です。実際の分配金額は運用開始後に確定します。

参考:537A 銘柄概要(東京証券取引所)

全世界株式への長期投資を考えている方には、以下の書籍もおすすめです。インデックス投資の基本的な考え方が身につきます。

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