※本ブログの情報は、特定の金融商品への勧誘を目的としたものではありません。投資の最終判断は自己責任で行ってください。
はじめに
今回は2026年に注目を集めている「MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」について解説していきます。
日銀の利上げが続く中、約9年ぶりに国内MMFが復活するというニュースが話題になっています。「金利のある世界」が戻ってきた今、待機資金の置き場所として再び脚光を浴びているMMFについて、その仕組みやメリット・デメリットを整理していきましょう。
MMFとは
MMFは「マネー・マネジメント・ファンド」の略称で、償還までの期間が短い国債や社債といった安全性の高い短期金融商品を中心に運用する投資信託です。1992年に日本に登場し、普通預金より高い利回りを得られる低リスク商品として人気を集めていました。
しかし、2016年に日銀がマイナス金利政策を導入したことで運用が困難になり、すべての運用会社が繰り上げ償還を実施。それ以降、国内MMFは姿を消していました。
そして2024年3月のマイナス金利解除以降、政策金利が上昇を続ける中で、ついに2026年前半から主要金融機関で国内MMFの販売が再開される見込みとなっています。
MMFの仕組み
MMFの運用対象は、短期国債、社債、コマーシャルペーパー(CP)、譲渡性預金(CD)などです。これらは満期までの期間が短く、信用力の高い発行体のものが選ばれるため、比較的安全性が高いとされています。
分配金は毎日計算され、月末にまとめて元本に再投資される仕組みになっています。そのため、月単位で複利効果を得ることができます。普通預金が半年複利であるのに対し、より効率的に資産を増やせる点が特徴です。
また、換金性が高いのもMMFの大きな特徴です。基本的にいつでも換金でき、翌営業日には現金化が可能です。次の投資先を探している間の待機資金の置き場所として、証券口座内で活用しやすい商品と言えます。
MMFのメリット
MMFの最大のメリットは、普通預金を上回る利回りが期待できる点です。現在の大手銀行の普通預金金利は年0.2%程度ですが、過去のMMFの利回りは年0.5%程度でした。新たに販売されるMMFも同程度の水準が予想されています。
また、分配金が月末に自動で再投資されるため、複利効果を得やすいというメリットもあります。分配金を引き出すことはできませんが、長期で保有するほど効果が積み上がっていきます。
さらに、定期預金や個人向け国債と比較した場合、換金のしやすさが大きな強みです。定期預金を中途解約すると利息が減少しますし、個人向け国債は購入から1年間は解約できません。資金の流動性を重視する方にとって、MMFは使い勝手の良い選択肢になるでしょう。
加えて、MMFは特定口座内で株式や他の投資信託と損益通算が可能です。投資をしている方にとっては税務上のメリットもあります。
MMFのデメリットと注意点
一方で、MMFにはいくつかのデメリットや注意点もあります。
まず、元本保証ではないという点です。運用対象は安全性の高い債券が中心ですが、あくまで投資信託なので、運用状況によっては元本割れの可能性があります。過去には2001年に日興証券のMMFが元本割れを起こした事例もあります。ただし、その後は安全性を確保するための規制が強化されており、現在は極めて安全性の高い商品となっています。
次に、手数料がかかるという点です。MMFは投資信託なので、保有中は信託報酬が差し引かれます。また、購入後30日未満で解約すると信託財産留保額(解約手数料)がかかる可能性があるため、短期での売買には向いていません。
そして、大きなリターンは期待できないという点も理解しておく必要があります。MMFは安全性重視の商品なので、株式投資のような高いリターンは見込めません。あくまで「守りの資産」「待機資金の置き場所」としての位置づけです。
外貨建てMMF
国内MMFとは別に、外貨建てMMFという商品もあります。こちらは米ドルなどの外貨で運用するMMFで、現在も各証券会社で購入可能です。
外貨建てMMFは、円建てMMFよりも高い利回りが期待できる場合がありますが、為替変動リスクがある点には注意が必要です。円高になれば、利回りが良くても円換算で損失が出る可能性があります。
米国株などに投資している方であれば、売却後の待機資金を外貨建てMMFに置いておくことで、為替手数料を節約しながら運用益を得られます。
MMFが向いている人
MMFは以下のような方に向いている商品です。
証券口座に待機資金があり、次の投資先を探している方。普通預金よりも高い利回りで運用したいけれど、リスクは取りたくない方。定期預金のように資金が拘束されるのは避けたい方。
逆に、高いリターンを求める方や、短期間で頻繁に売買したい方には向いていません。
おわりに
約9年ぶりに復活する国内MMFは、金利上昇局面における資産運用の新たな選択肢として注目されています。
とはいえ、MMFはあくまで低リスク・低リターンの商品です。資産形成の中心に据えるものではなく、あくまで待機資金の置き場所や、ポートフォリオの安定性を高めるためのサブ的な位置づけで活用するのが良いでしょう。
私自身もインデックス積立を中心に運用していますが、今後MMFが正式に販売されたら、待機資金の運用先として検討してみたいと思っています。2026年は引き続き金利動向にも注目しながら、コツコツと投資を続けていきましょう!

